国立研究開発法人国立環境研究所メールマガジン6月号
2017/06/07 (Wed) 12:00
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メールマガジン2017年6月号
発行:国立研究開発法人国立環境研究所 企画部広報室
メールマガジンに関するお問い合わせ: kouhou0@nies.go.jp
ホームページ: http://www.nies.go.jp/
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国立環境研究所では、毎年6月の環境月間に合わせて公開シンポジウムを実
施しています。今年のテーマは、『私たちの安心・安全な環境づくりとは-
持続可能性とその課題-』です。この「安全」、「持続可能性」という言葉で
すが、平成24年に閣議決定された環境基本計画に書かれているもので、環境行
政の目指す「持続可能な社会」を、「低炭素」・「循環」・「自然共生」の各
分野を統合的に達成することに加え、「安全」がその基盤として確保される社
会であると位置づけ、政策の方向付けが行われています。
自然災害の頻発、気候変動のリスク、さらに身近な大気環境・水環境への懸
念など、私たちの安心・安全について考えさせられることが多い近年ですが、
将来の社会の持続性に向け、安心・安全をどのように確保すればいいのか、研
究成果をわかりやすく紹介します。ご来場をお待ちしています。
→ http://www.nies.go.jp/event/sympo/2017/index.html
それではNIESメールマガジン2017年6月号をお届けいたします。 〈R.T〉
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -CONTENTS- - - - - - - - - - - - - - - - -
【受賞】
1)久保 雄広 研究員が林業経済学会奨励賞を受賞
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2017/20170524/20170524-1.html
【報道発表】
1)国立環境研究所が運用するWebメールサーバへの不正アクセスについて
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170605/20170605.html
2)温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)の観測データに基づくメタンの全大
気平均濃度データの公開について
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170602/20170602.html
3)「高齢者ごみ出し支援ガイドブック」を発表(お知らせ)
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170601/20170601.html
4)東アジアの炭素収支の問題に決着:東アジア陸域生態系によるCO2吸収は進ん
でいない-中国からの人為起源排出量のバイアス影響を新たな手法で評価-
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170516/20170516.html
5)ニワトリ体細胞からの効率的なiPS細胞の樹立 絶滅危惧鳥類に対する感染症や
農薬等の影響評価への応用も!
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170508/20170508.html
【刊行案内】
1)地球環境研究センターニュース2017年6月号
http://www.cger.nies.go.jp/cgernews/
2)高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌オンラインマガジン環環2017年
5月号
http://www-cycle.nies.go.jp/magazine/top/201705.html
3)国立環境研究所ニュース36巻1号を掲載しました
https://www.nies.go.jp/kanko/news/index.html
【更新情報】
1)平成29年度「環境賞」の受賞者を決定いたしました
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2017/20170525/20170525_1.html
2)環境GIS「有害大気汚染物質調査結果」に2015年度データを追加しました
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2017/20170516/20170516_1.html
3)環境GIS「生活環境情報サイト」に2015年度のデータを追加しました
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2017/20170510/20170510_1.html
4)野鳥のこえからわかることを公開しました
http://www.nies.go.jp/kikitori/
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【報道発表】
1)国立環境研究所が運用するWebメールサーバへの不正アクセスについて
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170605/20170605.html
国立環境研究所が運用する出張対応用のWebメールサーバにおいて、職員
1名のメールアカウントで不正ログインされ、スパムメールが送信されたと
いう事案が発生しましたので、お知らせします。
この事案は、マルウェアの感染や外部への拡散、研究所が保有する情報の
流出といった被害を生ずる性質のものではありません。
お問い合わせにつきましては、国立環境研究所情報管理室まで御連絡くだ
さい。
2)温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)の観測データに基づくメタンの全大
気平均濃度データの公開について
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170602/20170602.html
温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)は、環境省、国立環境研究所
(NIES)及び宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で開発した世界初の温室効
果ガス観測専用の衛星であり、平成21年1月23日の打上げ以降、現在も観測を
続けています。
二酸化炭素に次いで地球温暖化に与える影響の大きい重要な温室効果ガスで
あるメタンについて、「いぶき」観測データを使って、地上から上空までの「
地球大気全体(全大気)」の平均濃度を算出したところ、月別平均濃度は晩秋
・冬に極大・初夏に極小という季節変動をしながら年々上昇し、平成29年1月に
は過去最高の約1815 ppb* を記録しました。さらに推定経年平均濃度**は平成27
年頃に増加率が上昇し、平成29 年2月には過去最高の約1809 ppb に達したこと
もわかりました。このような地球規模のメタン濃度の動向は「いぶき」の観測に
よって今回世界で初めて示されたものであり、衛星による温室効果ガス観測の重
要性を表すものと言えます。
「いぶき」による月別メタンの全大気平均濃度データは、6月2日よりNIESホー
ムページにて公開されました。
今後も「いぶき」による全大気二酸化炭素平均濃度について定期的に公表を行
っていきます。
3)「高齢者ごみ出し支援ガイドブック」を発表(お知らせ)
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170601/20170601.html
国立研究開発法人国立環境研究所資源循環・廃棄物研究センターでは、これま
での調査・研究で得られた知見にもとづいて、「高齢者ごみ出し支援ガイドブッ
ク」を作成しました。超高齢社会を迎え、ごみ出しが困難でありながら必要な支
援が受けられない高齢者は、今後ますます増えていくことが懸念されています。
本書は、これから高齢者を対象としたごみ出し支援に取り組みたい自治体を主
な読者として想定して、支援制度の設計や運用の仕方をわかりやすく説明するも
のです。自治体が支援の主体となる「直接支援型」と、自治会やNPO等が支援の担
い手となる「コミュニティ支援型」について、それぞれの特徴や留意点を紹介し
ています。
本書は、以下のURLよりダウンロード頂けます。
http://www-cycle.nies.go.jp/jp/report/aging2.html
4)東アジアの炭素収支の問題に決着:東アジア陸域生態系によるCO2吸収は進ん
でいない-中国からの人為起源排出量のバイアス影響を新たな手法で評価-
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170516/20170516.html
国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦、以下「JAMSTEC」とい
う。)地球表層物質循環研究分野の佐伯田鶴ポストドクトラル研究員(現所属、
国立環境研究所(理事長 渡辺 知保)地球環境研究センター)とプラビール・パ
トラ主任研究員は、主要な温室効果ガス(※1)である二酸化炭素(CO2)の排出
吸収量について、独自に開発した大気化学輸送モデル(※2)と大気濃度観測デー
タを用いたCO2とメタン(CH4)の解析から、2000年代の東アジアの化石燃料消費に
よるCO2排出量が過大評価されている可能性を示し、このバイアスを補正すれば、
近年報告された東アジアの陸上生態系によるCO2吸収量の増大は見られない、という
ことを明らかにしました。大気濃度観測データからCO2の排出吸収量を推定する手法
ではCO2の人為起源排出のバイアスが陸域生態系吸収の推定に影響するため分離が困
難でしたが、本研究は、CO2とCH4の解析結果を組み合わせた新しい解析手法により
両者の寄与を分離し推定した世界で初の試みです。
5)ニワトリ体細胞からの効率的なiPS細胞の樹立 絶滅危惧鳥類に対する感染症や
農薬等の影響評価への応用も!
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170508/20170508.html
国立環境研究所、東北大学大学院、順天堂大学は、Oct3/4という遺伝子の働き
を高めることでニワトリのiPS細胞(人工多能性幹細胞)を効率的に樹立できること
を発見しました。また、樹立したiPS細胞はFGFという増殖因子と、PouVおよびNanog
という遺伝子の働きにより多能性が維持されていることを明らかにしました。
環境省レッドリスト2015によると、国内に分布する鳥類約700種の中で97種が絶滅
危惧種(絶滅危惧I類およびII類)に分類されています。このような絶滅危惧種に対
する感染症や農薬等の影響が懸念されていますが、その影響を評価する方法は確立さ
れていません。絶滅危惧種の生体を利用した影響評価は不可能なため、他の方法、特
に培養細胞での評価方法の確立が有力な選択肢となっていました。iPS細胞は様々な
細胞に分化する能力を有する細胞として知られています。
鳥類のiPS細胞を樹立すれば、将来的に、試験管内で様々な細胞に分化させ、感染症
や農薬の評価系を構築することができます。
本成果は、2017年4月7日(日本時間3時)に「Journal of Cellular Physiology」に
掲載されました。
【刊行案内】
1)地球環境研究センターニュース2017年6月号
http://www.cger.nies.go.jp/cgernews/
・全国環境研協議会酸性雨広域大気汚染調査研究部会事務局の任を終えて
・わが国の2015年度(平成27年度)の温室効果ガス排出量について~総排出量
13億2500万トン、二年連続の排出量減少~
・地球環境研究センターの活動に期待することを原澤理事に聞きました
・インバースモデル解析による全球大気中二酸化炭素の収支推定:観測値の効果
・気候工学による日射量調節が生態系機能に与える影響
2)高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌オンラインマガジン環環2017年
5月号
http://www-cycle.nies.go.jp/magazine/top/201705.html
・循環・廃棄物のけんきゅう:小島英子「高齢者のごみ出しをめぐる課題と支援の
取り組み」
・活動レポート:多田容子「資源循環・廃棄物研究センター2017年 春の一般公開」
3)国立環境研究所ニュース36巻1号を掲載しました
https://www.nies.go.jp/kanko/news/index.html
・「統合」がもたらす新たな科学研究に向けて
・統合研究プログラムがめざすもの 国立環境研究所でこれまでに取り組んでき
た持続可能性研究とこれから
・地球規模の環境問題解決の「シナリオ」を描く
・環境に関係する国際規格
・社会の活動を“見える化”する~エネルギーモニタリング事業と社会実装研究
・持続可能なアジアの未来に向けて 第2回NIES国際フォーラム開催報告
・「第36回地方環境研究所と国立環境研究所との協力に関する検討会」報告
・平成28年度の地方公共団体環境研究機関等と国立環境研究所との共同研究
課題について
・「第32回全国環境研究所交流シンポジウム」報告
・国立研究開発法人国立環境研究所 公開シンポジウム2017『私たちの安心・
安全な環境づくりとは-持続可能性とその課題-』開催のお知らせ
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☆当メールマガジンとは別に、最近の記者発表等をその都度お届けする「新着情
報メール」も配信していますので、ご活用ください。
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メールマガジン2017年6月号
発行:国立研究開発法人国立環境研究所 企画部広報室
メールマガジンに関するお問い合わせ: kouhou0@nies.go.jp
ホームページ: http://www.nies.go.jp/
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国立環境研究所では、毎年6月の環境月間に合わせて公開シンポジウムを実
施しています。今年のテーマは、『私たちの安心・安全な環境づくりとは-
持続可能性とその課題-』です。この「安全」、「持続可能性」という言葉で
すが、平成24年に閣議決定された環境基本計画に書かれているもので、環境行
政の目指す「持続可能な社会」を、「低炭素」・「循環」・「自然共生」の各
分野を統合的に達成することに加え、「安全」がその基盤として確保される社
会であると位置づけ、政策の方向付けが行われています。
自然災害の頻発、気候変動のリスク、さらに身近な大気環境・水環境への懸
念など、私たちの安心・安全について考えさせられることが多い近年ですが、
将来の社会の持続性に向け、安心・安全をどのように確保すればいいのか、研
究成果をわかりやすく紹介します。ご来場をお待ちしています。
→ http://www.nies.go.jp/event/sympo/2017/index.html
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【受賞】
1)久保 雄広 研究員が林業経済学会奨励賞を受賞
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2017/20170524/20170524-1.html
【報道発表】
1)国立環境研究所が運用するWebメールサーバへの不正アクセスについて
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170605/20170605.html
2)温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)の観測データに基づくメタンの全大
気平均濃度データの公開について
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170602/20170602.html
3)「高齢者ごみ出し支援ガイドブック」を発表(お知らせ)
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170601/20170601.html
4)東アジアの炭素収支の問題に決着:東アジア陸域生態系によるCO2吸収は進ん
でいない-中国からの人為起源排出量のバイアス影響を新たな手法で評価-
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170516/20170516.html
5)ニワトリ体細胞からの効率的なiPS細胞の樹立 絶滅危惧鳥類に対する感染症や
農薬等の影響評価への応用も!
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170508/20170508.html
【刊行案内】
1)地球環境研究センターニュース2017年6月号
http://www.cger.nies.go.jp/cgernews/
2)高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌オンラインマガジン環環2017年
5月号
http://www-cycle.nies.go.jp/magazine/top/201705.html
3)国立環境研究所ニュース36巻1号を掲載しました
https://www.nies.go.jp/kanko/news/index.html
【更新情報】
1)平成29年度「環境賞」の受賞者を決定いたしました
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2017/20170525/20170525_1.html
2)環境GIS「有害大気汚染物質調査結果」に2015年度データを追加しました
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2017/20170516/20170516_1.html
3)環境GIS「生活環境情報サイト」に2015年度のデータを追加しました
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2017/20170510/20170510_1.html
4)野鳥のこえからわかることを公開しました
http://www.nies.go.jp/kikitori/
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【報道発表】
1)国立環境研究所が運用するWebメールサーバへの不正アクセスについて
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170605/20170605.html
国立環境研究所が運用する出張対応用のWebメールサーバにおいて、職員
1名のメールアカウントで不正ログインされ、スパムメールが送信されたと
いう事案が発生しましたので、お知らせします。
この事案は、マルウェアの感染や外部への拡散、研究所が保有する情報の
流出といった被害を生ずる性質のものではありません。
お問い合わせにつきましては、国立環境研究所情報管理室まで御連絡くだ
さい。
2)温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)の観測データに基づくメタンの全大
気平均濃度データの公開について
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170602/20170602.html
温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)は、環境省、国立環境研究所
(NIES)及び宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で開発した世界初の温室効
果ガス観測専用の衛星であり、平成21年1月23日の打上げ以降、現在も観測を
続けています。
二酸化炭素に次いで地球温暖化に与える影響の大きい重要な温室効果ガスで
あるメタンについて、「いぶき」観測データを使って、地上から上空までの「
地球大気全体(全大気)」の平均濃度を算出したところ、月別平均濃度は晩秋
・冬に極大・初夏に極小という季節変動をしながら年々上昇し、平成29年1月に
は過去最高の約1815 ppb* を記録しました。さらに推定経年平均濃度**は平成27
年頃に増加率が上昇し、平成29 年2月には過去最高の約1809 ppb に達したこと
もわかりました。このような地球規模のメタン濃度の動向は「いぶき」の観測に
よって今回世界で初めて示されたものであり、衛星による温室効果ガス観測の重
要性を表すものと言えます。
「いぶき」による月別メタンの全大気平均濃度データは、6月2日よりNIESホー
ムページにて公開されました。
今後も「いぶき」による全大気二酸化炭素平均濃度について定期的に公表を行
っていきます。
3)「高齢者ごみ出し支援ガイドブック」を発表(お知らせ)
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170601/20170601.html
国立研究開発法人国立環境研究所資源循環・廃棄物研究センターでは、これま
での調査・研究で得られた知見にもとづいて、「高齢者ごみ出し支援ガイドブッ
ク」を作成しました。超高齢社会を迎え、ごみ出しが困難でありながら必要な支
援が受けられない高齢者は、今後ますます増えていくことが懸念されています。
本書は、これから高齢者を対象としたごみ出し支援に取り組みたい自治体を主
な読者として想定して、支援制度の設計や運用の仕方をわかりやすく説明するも
のです。自治体が支援の主体となる「直接支援型」と、自治会やNPO等が支援の担
い手となる「コミュニティ支援型」について、それぞれの特徴や留意点を紹介し
ています。
本書は、以下のURLよりダウンロード頂けます。
http://www-cycle.nies.go.jp/jp/report/aging2.html
4)東アジアの炭素収支の問題に決着:東アジア陸域生態系によるCO2吸収は進ん
でいない-中国からの人為起源排出量のバイアス影響を新たな手法で評価-
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170516/20170516.html
国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦、以下「JAMSTEC」とい
う。)地球表層物質循環研究分野の佐伯田鶴ポストドクトラル研究員(現所属、
国立環境研究所(理事長 渡辺 知保)地球環境研究センター)とプラビール・パ
トラ主任研究員は、主要な温室効果ガス(※1)である二酸化炭素(CO2)の排出
吸収量について、独自に開発した大気化学輸送モデル(※2)と大気濃度観測デー
タを用いたCO2とメタン(CH4)の解析から、2000年代の東アジアの化石燃料消費に
よるCO2排出量が過大評価されている可能性を示し、このバイアスを補正すれば、
近年報告された東アジアの陸上生態系によるCO2吸収量の増大は見られない、という
ことを明らかにしました。大気濃度観測データからCO2の排出吸収量を推定する手法
ではCO2の人為起源排出のバイアスが陸域生態系吸収の推定に影響するため分離が困
難でしたが、本研究は、CO2とCH4の解析結果を組み合わせた新しい解析手法により
両者の寄与を分離し推定した世界で初の試みです。
5)ニワトリ体細胞からの効率的なiPS細胞の樹立 絶滅危惧鳥類に対する感染症や
農薬等の影響評価への応用も!
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170508/20170508.html
国立環境研究所、東北大学大学院、順天堂大学は、Oct3/4という遺伝子の働き
を高めることでニワトリのiPS細胞(人工多能性幹細胞)を効率的に樹立できること
を発見しました。また、樹立したiPS細胞はFGFという増殖因子と、PouVおよびNanog
という遺伝子の働きにより多能性が維持されていることを明らかにしました。
環境省レッドリスト2015によると、国内に分布する鳥類約700種の中で97種が絶滅
危惧種(絶滅危惧I類およびII類)に分類されています。このような絶滅危惧種に対
する感染症や農薬等の影響が懸念されていますが、その影響を評価する方法は確立さ
れていません。絶滅危惧種の生体を利用した影響評価は不可能なため、他の方法、特
に培養細胞での評価方法の確立が有力な選択肢となっていました。iPS細胞は様々な
細胞に分化する能力を有する細胞として知られています。
鳥類のiPS細胞を樹立すれば、将来的に、試験管内で様々な細胞に分化させ、感染症
や農薬の評価系を構築することができます。
本成果は、2017年4月7日(日本時間3時)に「Journal of Cellular Physiology」に
掲載されました。
【刊行案内】
1)地球環境研究センターニュース2017年6月号
http://www.cger.nies.go.jp/cgernews/
・全国環境研協議会酸性雨広域大気汚染調査研究部会事務局の任を終えて
・わが国の2015年度(平成27年度)の温室効果ガス排出量について~総排出量
13億2500万トン、二年連続の排出量減少~
・地球環境研究センターの活動に期待することを原澤理事に聞きました
・インバースモデル解析による全球大気中二酸化炭素の収支推定:観測値の効果
・気候工学による日射量調節が生態系機能に与える影響
2)高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌オンラインマガジン環環2017年
5月号
http://www-cycle.nies.go.jp/magazine/top/201705.html
・循環・廃棄物のけんきゅう:小島英子「高齢者のごみ出しをめぐる課題と支援の
取り組み」
・活動レポート:多田容子「資源循環・廃棄物研究センター2017年 春の一般公開」
3)国立環境研究所ニュース36巻1号を掲載しました
https://www.nies.go.jp/kanko/news/index.html
・「統合」がもたらす新たな科学研究に向けて
・統合研究プログラムがめざすもの 国立環境研究所でこれまでに取り組んでき
た持続可能性研究とこれから
・地球規模の環境問題解決の「シナリオ」を描く
・環境に関係する国際規格
・社会の活動を“見える化”する~エネルギーモニタリング事業と社会実装研究
・持続可能なアジアの未来に向けて 第2回NIES国際フォーラム開催報告
・「第36回地方環境研究所と国立環境研究所との協力に関する検討会」報告
・平成28年度の地方公共団体環境研究機関等と国立環境研究所との共同研究
課題について
・「第32回全国環境研究所交流シンポジウム」報告
・国立研究開発法人国立環境研究所 公開シンポジウム2017『私たちの安心・
安全な環境づくりとは-持続可能性とその課題-』開催のお知らせ
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