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国立研究開発法人国立環境研究所メールマガジン6月号

2018/06/06 (Wed) 09:00
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             メールマガジン2018年6月号
       発行:国立研究開発法人国立環境研究所 企画部広報室
      メールマガジンに関するお問い合わせ: kouhou0@nies.go.jp
          ホームページ: http://www.nies.go.jp/                                 
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 青く澄んだあじさいに心癒やされる今日この頃。夏に向かって活発になるのは、人間だけではありません。昨年、日本中で大きなニュースとなった、特定外来生物ヒアリ。今年もヒアリの女王アリの死骸発見の報道があり、国際港湾などを中心にヒアリに備える季節がやってきました。
 国立環境研究所では、ヒアリの侵入・定着をいち早く発見し、早期の防除を可能とするヒアリDNA検出法を開発しました!これは、DNA技術を用いて、捕獲したアリがヒアリかどうかを数時間のうちに確認できるようにするものです。必要な器材や試薬をセットにした「ヒアリDNA検出キット」を作成し、全国10機関へ試験配布し、使ってもらった結果をもとに、さらに必要な改善を行う予定です。
  ※ヒアリDNA検出キットの動画はこちら(https://youtu.be/pDAe9nzb6rs)。
 ヒアリの早期発見ツールとして、今後の研究と活用が大いに期待されます。
 それではNIESメールマガジン2018年6月号をお届けいたします。〈H. K〉

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -CONTENTS- - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【報道発表】
1)ヒアリ早期発見のためのLAMP法によるヒアリDNA検出キットの試験配布
  http://www.nies.go.jp/whatsnew/20180508/20180508.html

2)世界初、緑藻ムレミカヅキモの全ゲノム解読に成功
-迅速で効率的な生態毒性評価試験への応用につながる成果-
  http://www.nies.go.jp/whatsnew/20180529/20180529.html

【刊行案内】
1)地球環境研究センターニュース2018年6月号「就任のご挨拶」発行
  http://www.cger.nies.go.jp/cgernews/

2)高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌、オンラインマガジン環環2018年5月号「サーキュラーエコノミー:モノが円を描く経済」「資源循環・廃棄物研究センター 2018年 春の一般公開」が公開されました。
  http://www-cycle.nies.go.jp/magazine/top/201805.html
  
【その他】
1)第12回生態影響試験実習セミナー受講者募集のご案内
  http://www.nies.go.jp/risk_health/referencelab/referencelab_seminar_12.html

2)全国酸性雨データベース第5次調査データセット(2015年度分)を公開しました
  http://db.cger.nies.go.jp/dataset/acidrain/ja/05/

3)CGER’s Supercomputer Monograph Report Vol. 24 Development of a global aerosol climate model SPRINTARS 全球エアロゾル気候モデルSPRINTARSの開発
  http://www.cger.nies.go.jp/publications/report/i138/ja/

4)第2回生態影響試験チャレンジテスト参加者募集のご案内
  http://www.nies.go.jp/risk_health/referencelab/wet_challengetest_02.html

5)サイエンスカフェ「地球温暖化と水の問題」のお知らせ
  http://www.cger.nies.go.jp/ja/news/2018/180530.html

6)エコライフ・フェア2018に出展します!
  http://www.nies.go.jp/event/ecolifefair.html

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【報道発表】
1)ヒアリ早期発見のためのLAMP法によるヒアリDNA検出キットの試験配布
  http://www.nies.go.jp/whatsnew/20180508/20180508.html
 
 昨年夏に輸入コンテナおよび港湾施設から特定外来生物ヒアリが相次いで発見されたことから、本種の侵入・定着をいち早く発見し、早期の防除を可能とするために、国立研究開発法人国立環境研究所(以下、「国立環境研究所」という)では、LAMP法を用いたDNA分析技術に基づくヒアリ検出法を新たに開発し、検出キットのプロトタイプを作成しました。今後、国内の地方試験研究機関10機関に本キットを試験配布し、実際に各現場で検出テストを行い、再現性を確認する予定です。
今回の試験配布により再現性や作業性を確認し、必要に応じて問題点を改善した上で、本キットを完成させ、ヒアリ侵入の早期発見ツールとして、さらに広く自治体や研究機関に実装していきます。
 ※ヒアリ早期発見のためのLAMP法によるヒアリDNA検出キットの動画につきましては、ご希望の方へ提供いたします。

2)世界初、緑藻ムレミカヅキモの全ゲノム解読に成功
-迅速で効率的な生態毒性評価試験への応用につながる成果-
  http://www.nies.go.jp/whatsnew/20180529/20180529.html

 緑藻ムレミカヅキモNIES-35株は、重金属や農薬など様々な化学物質に対する高い感受性や安定した増殖特性など、試験生物に必要な条件を多数有しています。そのため、OECD(経済協力開発機構)が定める生態毒性試験の推奨種として世界中で広く用いられています。しかしながら、ムレミカヅキモにおける基礎生物学的な知識や化学物質の毒性メカニズムに関する研究は非常に限られており、分子生物学的研究を見据えた全ゲノムの解読が待たれていました。
 本研究では、世界で初めてムレミカヅキモNIES-35株の全ゲノム情報の解読を行い、5,120万塩基対からなる高品質なゲノム配列取得に成功しました。得られたゲノム情報を解読した結果、本種のゲノム上には13,383個のタンパク質をコードする遺伝子が存在し、その中には多数の環境適応・応答遺伝子が含まれていることが分かりました。特に金属取込みに関わる多くの遺伝子の存在は、本種がもつ高い重金属感受性を説明すると考えています。本研究で得られたゲノム情報をもとに、遺伝子発現解析などに応用することにより、将来的に迅速で効率的な新規生態毒性評価手法の開発が期待されます。
 本研究は、2018年5月23日(日本時間午後18時)に英国科学誌Scientific Reportsに掲載されました。

【刊行案内】
1)地球環境研究センターニュース2018年6月号「就任のご挨拶」発行
  http://www.cger.nies.go.jp/cgernews/

2)高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌、オンラインマガジン環環2018年5月号「サーキュラーエコノミー:モノが円を描く経済」「資源循環・廃棄物研究センター 2018年 春の一般公開」が公開されました。
  http://www-cycle.nies.go.jp/magazine/top/201805.html

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