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国立環境研究所メールマガジン2月号

2019/02/06 (Wed) 11:00
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メールマガジン2019年2月号
発行:国立研究開発法人国立環境研究所 企画部広報室
メールマガジンに関するお問い合わせ: kouhou0@nies.go.jp
ホームページ: http://www.nies.go.jp/
■=====================================■
   
先日、国立環境研究所構内は美しい雪化粧をしていました。連日の寒さのためでしょうか、最近では構内を元気に駆け回るウサギの姿を見ることもありません。立春を過ぎ、生き物たちが活発になる本格的な春の訪れが楽しみです。
さて、国立環境研究所では、地域の状況を熟知している地環研等と、地域に密着した環境問題に関する様々な共同研究を進めています。毎年、「環境研究に関する研究発表、意見交換を通じて地方環境研究所と国立環境研究所の研究者間の交流を図り、共同研究等の新たな展開に役立てるとともに、環境研究の一層の推進を図る」ことを目的に、交流シンポジウムを開催しています。第34回となる今回は、「気候変動影響とその適応へのアプローチ」と題し、地域で起こる様々な個別の環境問題を束ねて、多面的・総合的な環境問題の解決に向けて議論することを目指します。なお、これまでに行われた交流シンポジウムの予稿集等は、こちらからご覧いただけます。(https://www.nies.go.jp/kanko/zenkanken/index.html)
それではNIESメールマガジン2019年1月号をお届けいたします。〈H.K〉


- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -CONTENTS- - - - - - - - - - - - - - - - - - -
【報道発表】
1)生態影響に関する化学物質審査規制/試験法セミナーの開催について
環境省と国立環境研究所は、2019年2月12日(火)(東京)及び2月25日(月)(大阪)に「生態影響に関する化学物質審査規制/試験法セミナー」を開催します。
環境省と国立環境研究所では、毎年度、化学物質審査規制法の施行状況や生態毒性試験法等に関するセミナーを開催してきました。本年度は、国内外の化学物質審査規制に係る最新動向、OECD(経済協力開発機構)における試験法等開発・改訂の動き、生態毒性試験に関する技術的事項等について、行政担当者、研究者等が説明します。
多数の皆様のご参加をお待ちしています。
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190115/20190115.html

2)「妊婦の血液中金属濃度とIgE抗体の関係」について
環境省及び国立環境研究所では、全国15箇所のユニットセンターと協働して、子どもの発育や健康に影響を与える化学物質等の環境要因を明らかにし、次世代の子どもたちが健やかに育つことのできる環境の実現を図ることを目的として、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を行っています。
今回、福岡ユニットセンター(産業医科大学)が中心となって取りまとめ、平成28年4月に固定が終了した約2万人の母親、血液、金属類測定結果データを含んだ論文が、平成31年1月12日疫学の専門誌であるJournal of Epidemiologyにonlineで掲載されました。

今回の論文の主な意義
妊婦の血中水銀濃度と特異的IgE抗体の関係
〇血中水銀濃度の低いグループと比べて、高いグループではスギ特異的IgE抗体高濃度(≧0.35 UA/mL)の人が1.4倍いました。

〇反対に、血中水銀濃度の低いグループと比べて、高いグループではハウスダスト及び動物上皮特異的IgE抗体高濃度の人はそれぞれ0.9倍及び0.8倍いました。
※特異的IgE抗体の量はアレルギー診断の参考値として臨床の現場で使用

妊婦の血中セレン濃度と特異的IgE抗体の関係
〇血中セレン濃度の低いグループと比べて、高いグループではスギ特異的IgE抗体高濃度(≧0.35 UA/mL)の人は1.3倍いました。
・妊婦の血中金属類濃度を4つのグループ(低い、やや低い、やや高い、高い)に分けて解析しました。
・特異的IgE抗体は低濃度(<0.35 UA/mL)、高濃度(≧0.35 UA/mL)の2つのグループに分けて解析しました。

〇エコチル調査では約10万組の親子を追跡しています。今回の研究結果は、約2万人のデータを用いた成果であり、今後、約10万組のデータの解析等をしていく中で、アレルギーや化学物質等の環境について、さらに解明が進むことが期待されています。
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190118/20190118.html

3)第34回全国環境研究所交流シンポジウム「気候変動影響とその適応へのアプローチ」の開催について
国立環境研究所では、全国の地方公共団体環境研究機関等と共同研究や交流の促進、環境研究の発展を目指して全国環境研究所交流シンポジウムを毎年開催しています。
第34回となる今回は、「気候変動影響とその適応へのアプローチ」と題して、平成31年2月14日(木)~15日(金)に、国立環境研究所大山記念ホールにて開催します。
参加費無料(事前申し込み制)で、どなたでもご聴講いただけます。ご関心のある皆さま方のご来場をお待ちしています。
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190121/20190121.html

4)生態毒性予測システム「KATE2017 on NET正式版」の公開について
環境省と国立研究開発法人国立環境研究所は、平成31年1月30日(水)に「生態毒性予測システム(通称:KATE(ケイト))のインターネット版「KATE2017 on NET正式版」を公開します。
KATEは生態毒性QSAR(定量的構造活性相関)モデルの1つです。化学物質の構造式等を入力することにより、魚類急性毒性試験の半数致死濃度、ミジンコ遊泳阻害試験の半数影響濃度等を予測するシステムとして利用されてきました。本年度公開する「KATE2017 on NET正式版」は、平成23年に公開した「KATE on NET」の機能を充実させ昨年度から公開している「KATE2017 on NETβ版」の正式版です。「KATE on NET」に搭載されていた魚類及びミジンコの急性毒性予測の機能に加え、藻類に対する毒性や3種の慢性毒性予測の機能を追加したほか、QSARモデルの改良及び複数物質の予測機能の追加等を行っています。
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190129/20190129.html

5)郡山市と国立研究開発法人国立環境研究所との連携・協力に関する 基本協定の締結について(お知らせ)
郡山市及び国立環境研究所は、環境と経済が調和した持続可能で気候変動に適応した暮らしと産業の実現を目指す「環境都市~郡山」に関する研究を推進し、その成果の活用を図る連携・協力について基本協定を締結いたします。
本協定の下、郡山市と国立環境研究所は、1.互いの情報、資源、研究成果等の活用、2.環境分野における人材育成、3.研究成果等の地域への還元及び普及啓発、について連携・協力を促進します。
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190131/20190131.html


【刊行案内】
1)地球環境研究センターニュース2019年2月号「地球大気化学研究の次の四半世紀を展望して 2018 joint iCACGP Quadrennial Symposium and IGAC Science Conference(地球大気化学国際会議)開催報告」発行
http://www.cger.nies.go.jp/cgernews/

2)高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌オンラインマガジン環環2019年1月号「広域認定制度について」「ウィーン工科大学への長期研究出張」が公開されました
http://www-cycle.nies.go.jp/magazine/top/201901.html

【イベント案内】
1)「つくば科学フェスティバル2018」出展報告ページを公開しました
http://www.nies.go.jp/fukushima/event20181110.html


【その他】
1)対話オフィスの記事「サイエンスカフェ『気候変動の科学×哲学』開催報告」を公開しました。
http://www.nies.go.jp/taiwa/jqjm1000000f8xo8.html

2)化学物質データベース「Webkis-Plus」をリニューアルしました。
http://w-chemdb.nies.go.jp/

3)対話オフィスの新連載「審議委員に聞く-新環境基本計画が目指すもの-?井田徹治さん(共同通信社)」を公開しました。
http://www.nies.go.jp/taiwa/jqjm1000000fas4p.html

4)2019年度国立環境研究所スーパーコンピュータシステム利用研究の募集について
http://www.cger.nies.go.jp/ja/news/2019/190117.html

5)システムメンテナンスに伴うホームページ停止のお知らせ
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2019/20190128/20190128_1.html

6)福島支部「研究記事ナビゲーションシステム」を公開しました
http://www.nies.go.jp/fukushima/pub-navigation.html

7)CGERリポート「国立環境研究所スーパーコンピュータ利用研究年報 平成29年度 NIES Supercomputer Annual Report 2017」を掲載
http://www.cger.nies.go.jp/publications/report/i141/

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