国立環境研究所メールマガジン5月号
2019/05/09 (Thu) 19:30
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メールマガジン2019年5月号
発行:国立研究開発法人国立環境研究所 企画部広報室
メールマガジンに関するお問い合わせ: kouhou0@nies.go.jp
ホームページ: http://www.nies.go.jp/
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若葉に風香る今日この頃、つつじが今を盛りと咲き乱れています。
さて、6月1日(土)・2日(日)に、都立代々木公園ケヤキ並木・イベント広場(東京都渋谷区)で開催される「エコライフ・フェア2019」に出展します。
http://ecolifefair.env.go.jp/index.html
現在、温暖化対策のパリ協定や1.5℃目標の達成を求めて世界で学生たちが立ち上がっています。そして、温暖化の影響を最小限にとどめる適応策が注目されています。国立環境研究所のブースで研究者と一緒に考えてみませんか。
公開シンポジウム2019『変わりゆく環境と私たちの健康』のお知らせです。
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190419-2/20190419-2.html
私たちの身のまわりには、化学物質、大気汚染、気候変動、感染症の媒介生物など、人の健康に影響を及ぼす可能性があると考えられる環境要因が数多く存在しています。今回はそのような「環境がもたらす人への影響」について講演を行います。
会場は6月14日(金)に福岡県北九州市(北九州市立男女共同参画センター ムーブ)、6月21日(金)に東京都港区(メルパルクホール)です。なお、本シンポジウムは、九州では初めての開催となります。北九州会場には託児サービスも準備しております。ぜひお越しください。
また、4月20日(土)に開催した「春の環境講座-地球のおくのほうまで見てみよう。-」の様子をニコニコ生放送で中継いたしました。
https://live.nicovideo.jp/gate/lv318957159
まだご覧になっていない方は、ぜひご視聴いただき、自宅で国立環境研究所を体験してみませんか。
それではNIESメールマガジン2019年5月号をお届けいたします。〈H.K〉
- - - - - - - - - - - - - - - - - - -CONTENTS- - - - - - - - - - - - - - - - - -
【受賞情報】
1) 田中克政主任研究員がMake Our Planet Great Again賞を受賞
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2019/20190314-1.html
受賞者氏名: 田中 克政(地球環境研究センター)
賞の名称: Make Our Planet Great Again
授賞機関: Secretary General for Investment / Ministere de l'Enseignement superieur, de la Recherche et de l'Innovation, France
受賞年月日: 2019年03月14日
受賞対象: 地球温暖化に関するこれまでの研究活動と今後のフランスでの研究活動
2) 吉田綾主任研究員・寺園淳副センター長らが2018 Most Cited Paper Award for RCRを受賞
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2019/20190306-1.html
受賞者氏名: 吉田 綾・寺園 淳(資源循環・廃棄物研究センター)
賞の名称: 2018 Most Cited Paper Award for RCR
授賞機関: The editorial team of Resources, Conservation & Recycling
受賞年月日: 2019年03月06日
受賞対象: Yoshida A., Terazono A., Ballesteros F.C., Nguyen D.Q., Sukandar, Kojima M., Sakata S. (2016) E-waste recycling processes in Indonesia, the Philippines, and Vietnam: A case study of cathode ray tube TVs and monitors. Resources, Conservation & Recycling, 106, 48-58
3) 北村洋樹特別研究員が優秀ポスター賞を受賞
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2019/20190308-1.html
受賞者氏名: 北村 洋樹(資源循環・廃棄物研究センター)
賞の名称: 優秀ポスター賞
授賞機関: 一般社団法人 廃棄物資源循環学会関東支部
受賞年月日: 2019年03月08日
受賞対象: 一般廃棄物焼却飛灰の鉱物学的不溶化に関する基礎的検討,平成30年度 廃棄物資源循環学会関東支部 研究発表会, なし ,2019
【報道発表】
1) 世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑えたときと2.0℃に抑えたときの影響を比較~パリ協定の目標達成で、洪水と渇水が続いて起こるリスクを大幅に低減~
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190402/20190402.html
◆2015年にパリ協定が結ばれ、世界の平均気温上昇の目標(1.5℃と2.0℃)が設定された。現在、両目標間の影響の違いを示す科学的根拠が求められている。
◆湿潤・乾燥間の変動の激しさを表す「水文気候的強度」という指標を定義し、1.5℃および2.0℃上昇シナリオの下で評価した。その結果、1.5℃から2.0℃へと温暖化が進むことにより、世界の多くの地域で変動が激しくなることが予測された。
◆気温上昇を1.5℃に抑えることで、洪水と渇水が続いて発生するような災害リスクを大幅に減らすことができることを示唆している。
2) 2017年度(平成29年度)の温室効果ガス排出量(確報値)について
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190416/20190416.html
環境省と国立環境研究所は、今般、2017年度の我が国の温室効果ガス排出量(確報値(注1))をとりまとめました。2017年度の温室効果ガスの総排出量(注2)は12億9,200万トン(二酸化炭素(CO2)換算)で、前年度比1.2%減(2013年度比8.4%減、2005年度比6.5%減)でした。前年度からの減少要因としては、太陽光発電・風力発電等の再生可能エネルギーの導入拡大や原子力発電所の再稼働等によるエネルギーの国内供給量に占める非化石燃料の割合の増加等のため、エネルギー起源のCO2排出量が減少したこと等が挙げられます。
3) 新たな試験藻類の国内での分譲開始について(OECDテストガイドライン201藻類生長阻害試験推奨藻類)
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190419/20190419.html
わが国をはじめ諸外国の化学物質の生態リスク評価は、「安定的な供試生物の確保」などの観点からモデル生物を用いて行われており、通常は魚類、甲殻類のほかに水生植物が利用されています。水生植物の中では、安定かつ高い増殖率をもち、化学物質への高い感受性を有するという観点から、OECD(経済協力開発機構)やU.S. EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)のテストガイドラインならびに国内の化学物質審査規制法や農薬取締法で、推奨種として淡水性緑藻ムレミカヅキモ (Pseudokirchneriella subcapitata=Raphidocelis subcapitata)が広く用いられています。
一方、化学物質の種類によっては、ムレミカヅキモに比べて感受性が高い試験藻類の存在も明らかとなり、農薬登録基準の設定における試験藻類の取扱いについての見直しが行われ、ムレミカヅキモ以外の藻類と水草を加えた新たな評価方法が、令和2年4月1日から導入されることとなります。
新たに農薬登録基準の設定に用いることができる藻類は、OECDテストガイドライン201藻類生長阻害試験(以下、「OECD TG201」という。)に推奨種として掲載されている種になりますが、国内最大の藻類カルチャーコレクションである国立環境研究所微生物系統保存施設(NIESコレクション)では、これまでその一部の藻類株しか保有していませんでした。そこで、NIESコレクションでは、OECD TG201に掲載されている推奨種の国内での安定的供給を担うために、UTEX Culture Collection of Algae(アメリカ合衆国テキサス大学藻類カルチャーコレクション)が保有する株とNIESコレクションが保有する株のエクスチェンジ(交換)を行い、OECD TG201で掲載されているすべての推奨種の藻類株を供給することにしましたので、お知らせいたします。
4) 公開シンポジウム2019 『変わりゆく環境と私たちの健康』開催のお知らせ
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190419-2/20190419-2.html
国立環境研究所では毎年、6月の環境月間にあわせて、最新の研究成果を広く一般の方々にお伝えするために公開シンポジウムを開催しています。
本年は6月14日に福岡県北九州市(北九州市立男女共同参画センター ムーブ)で、6月21日には東京都港区(メルパルクホール)で「変わりゆく環境と私たちの健康」をテーマに開催いたします。なお、本シンポジウムは、北九州市では初めての開催となります。
環境問題にご関心のあるたくさんの方のご参加を心からお待ちしています。参加費は無料です。
5) 石炭火力から天然ガス火力発電への転換は、パリ協定目標の達成に寄与 石炭火力発電の段階的廃止の追い風に
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190422/20190422.html
石炭火力発電から天然ガス火力発電へのエネルギー転換による二酸化炭素排出削減は、世界的に気候安定化へ向けての長期的戦略の柱の一つと考えられています。国立研究開発法人国立環境研究所、ノルウェー科学技術大学(Norwegian University of Science and Technology)、英国レディング大学 (University of Reading)の研究チームは、天然ガス火力発電に伴うメタン漏出や他の様々な大気汚染物質の排出も考慮し、世界各国における石炭から天然ガスへのエネルギー転換がパリ協定で定められた気候安定化目標に寄与することを示しました。この結論は石炭火力発電の段階的廃止(フェーズアウト)を支持する新しい後ろ盾になります。
本研究は2019年4月23日午前0時にシュプリンガー・ネイチャー(Springer Nature)発行の学術専門誌「ネイチャー・クライメート・チェンジ」(Nature Climate Change)に掲載されます。
6) 一般公開シンポジウム「気候変動影響研究と対策の最前線」(同時通訳付)開催のご案内
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190423/20190423.html
東京大学 生産技術研究所 沖大幹研究室では、研究代表を務める「環境省 環境研究総合推進費 戦略研究プロジェクトS-14」の成果発表の場として、2019年5月8日(水)に京都市国際交流会館イベントホールにおいて、一般公開シンポジウム「気候変動影響研究と対策の最前線」を開催する運びとなりました。
「環境省 環境研究総合推進費 戦略研究プロジェクト」は、持続可能な社会構築に不可欠な科学的知見の集積および技術開発の促進を目的に、環境省が環境分野のほぼ全領域にわたり取り組む研究開発プロジェクトです。中でもS-14は、温室効果ガス濃度の上昇による気候変動を少しでも緩めるための「緩和策」と、もはや不可避な気候変動に適応するための「適応策」について、2015年度から複数の研究機関の連合体で取り組んできた研究です。
今回のシンポジウムは、IPCC第49回総会が2019年5月8日から12日まで京都で開催される機会をとらえ、今IPCCでどのような議論がなされているかを、ハンス・ポートナーIPCC第2作業部会(WGII)共同議長に紹介していただき、最終年度を迎える同プロジェクトのこれまでの知見がどのように貢献できるかを、市民の皆様を交えて議論します。
7) 「うみの見張り番-植物プランクトンを使った海洋開発現場の水質監視-」 国立環境研究所「環境儀」第72号の刊行について(お知らせ)
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190425/20190425.html
国立環境研究所は、研究成果等をわかりやすく伝える研究情報誌「環境儀」の最新号、「うみの見張り番-植物プランクトンを使った海洋開発現場の水質監視-」を刊行します。
海底に眠る豊かな鉱物資源が注目される中、海底鉱物資源開発が本格化する前に、環境影響評価手法の開発や影響緩和策について考えておくことが必要です。本号では、海洋環境の保全のために国立環境研究所が取り組んできた海洋開発現場の水質監視手法の開発や、深海における懸濁粒子の輸送動態のモデル開発等に関する研究を紹介します。
8) 子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)における妊娠期間中の母親の血液中元素(水銀、鉛、カドミウム、マンガン、セレン)濃度の測定結果について
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190425-2/20190425-2.html
環境省及び国立研究開発法人国立環境研究所では、全国15箇所のユニットセンター及びメディカルサポートセンターと協働して、子どもの発育や健康に影響を与える化学物質等の環境要因を明らかにし、次世代の子どもたちが健やかに育つことのできる環境の実現を図ることを目的として、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を実施しています。
今回、平成28(2016)年4月に確定した約2万人の妊娠期間中の母親の血液中元素(水銀、鉛、カドミウム、マンガン、セレン)の測定結果を取りまとめ、これらの元素の母親血中濃度に影響を及ぼす因子について解析しました。これらの元素は、精神神経発達などへの影響が報告されており、他の環境要因と子どもの健康との関連を解析する際にも重要な因子です。本研究成果は、日本人を代表する妊婦の測定値として初めての結果で、エコチル調査における化学物質等の環境因子の子どもの健康影響を解析する際の重要な基礎情報として利用されます。
本成果は、平成31(2019)年4月18日に環境保健の国際専門誌であるJournal of Exposure Science and Environmental Epidemiologyに掲載されました。
【刊行案内】
1) NIESレターふくしま4月号が発行されました
http://www.nies.go.jp/fukushima/pub-magazine.html
2) 地球環境研究センターニュース2019年5月号「酸性雨って、まだ降っているの?-全国環境研協議会酸性雨広域大気汚染調査研究部会平成30年度第2回会議とデータの活用-」発行
http://www.cger.nies.go.jp/cgernews/
3) 「うみの見張り番-植物プランクトンを使った海洋開発現場の水質監視-」 国立環境研究所「環境儀」第72号の刊行について(お知らせ)
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190425/20190425.html
4) 「特集 地域の持続可能性を高めるロードマップの開発」国立環境研究所ニュース38巻1号を掲載しました
http://www.nies.go.jp/kanko/news/index.html
【その他】
1) 環境標準物質「NIES CRM No.33 埋立覆土」を頒布開始しました
http://www.nies.go.jp/labo/crm/index.html
2) コイ目線のびわ湖映像アーカイブスを公開しました
http://www.nies.go.jp/biwakoi/index.html
3) 「放射能環境動態・影響評価ネットワーク共同研究拠点」が始動、研究テーマの公募受付を開始しました
http://www.nies.go.jp/fukushima/network-center-kobo.html
4) 第3回生態影響試験チャレンジテスト参加者募集のご案内
http://www.nies.go.jp/risk_health/referencelab/wet_challengetest_03.html
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若葉に風香る今日この頃、つつじが今を盛りと咲き乱れています。
さて、6月1日(土)・2日(日)に、都立代々木公園ケヤキ並木・イベント広場(東京都渋谷区)で開催される「エコライフ・フェア2019」に出展します。
http://ecolifefair.env.go.jp/index.html
現在、温暖化対策のパリ協定や1.5℃目標の達成を求めて世界で学生たちが立ち上がっています。そして、温暖化の影響を最小限にとどめる適応策が注目されています。国立環境研究所のブースで研究者と一緒に考えてみませんか。
公開シンポジウム2019『変わりゆく環境と私たちの健康』のお知らせです。
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190419-2/20190419-2.html
私たちの身のまわりには、化学物質、大気汚染、気候変動、感染症の媒介生物など、人の健康に影響を及ぼす可能性があると考えられる環境要因が数多く存在しています。今回はそのような「環境がもたらす人への影響」について講演を行います。
会場は6月14日(金)に福岡県北九州市(北九州市立男女共同参画センター ムーブ)、6月21日(金)に東京都港区(メルパルクホール)です。なお、本シンポジウムは、九州では初めての開催となります。北九州会場には託児サービスも準備しております。ぜひお越しください。
また、4月20日(土)に開催した「春の環境講座-地球のおくのほうまで見てみよう。-」の様子をニコニコ生放送で中継いたしました。
https://live.nicovideo.jp/gate/lv318957159
まだご覧になっていない方は、ぜひご視聴いただき、自宅で国立環境研究所を体験してみませんか。
それではNIESメールマガジン2019年5月号をお届けいたします。〈H.K〉
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【受賞情報】
1) 田中克政主任研究員がMake Our Planet Great Again賞を受賞
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2019/20190314-1.html
受賞者氏名: 田中 克政(地球環境研究センター)
賞の名称: Make Our Planet Great Again
授賞機関: Secretary General for Investment / Ministere de l'Enseignement superieur, de la Recherche et de l'Innovation, France
受賞年月日: 2019年03月14日
受賞対象: 地球温暖化に関するこれまでの研究活動と今後のフランスでの研究活動
2) 吉田綾主任研究員・寺園淳副センター長らが2018 Most Cited Paper Award for RCRを受賞
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2019/20190306-1.html
受賞者氏名: 吉田 綾・寺園 淳(資源循環・廃棄物研究センター)
賞の名称: 2018 Most Cited Paper Award for RCR
授賞機関: The editorial team of Resources, Conservation & Recycling
受賞年月日: 2019年03月06日
受賞対象: Yoshida A., Terazono A., Ballesteros F.C., Nguyen D.Q., Sukandar, Kojima M., Sakata S. (2016) E-waste recycling processes in Indonesia, the Philippines, and Vietnam: A case study of cathode ray tube TVs and monitors. Resources, Conservation & Recycling, 106, 48-58
3) 北村洋樹特別研究員が優秀ポスター賞を受賞
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2019/20190308-1.html
受賞者氏名: 北村 洋樹(資源循環・廃棄物研究センター)
賞の名称: 優秀ポスター賞
授賞機関: 一般社団法人 廃棄物資源循環学会関東支部
受賞年月日: 2019年03月08日
受賞対象: 一般廃棄物焼却飛灰の鉱物学的不溶化に関する基礎的検討,平成30年度 廃棄物資源循環学会関東支部 研究発表会, なし ,2019
【報道発表】
1) 世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑えたときと2.0℃に抑えたときの影響を比較~パリ協定の目標達成で、洪水と渇水が続いて起こるリスクを大幅に低減~
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190402/20190402.html
◆2015年にパリ協定が結ばれ、世界の平均気温上昇の目標(1.5℃と2.0℃)が設定された。現在、両目標間の影響の違いを示す科学的根拠が求められている。
◆湿潤・乾燥間の変動の激しさを表す「水文気候的強度」という指標を定義し、1.5℃および2.0℃上昇シナリオの下で評価した。その結果、1.5℃から2.0℃へと温暖化が進むことにより、世界の多くの地域で変動が激しくなることが予測された。
◆気温上昇を1.5℃に抑えることで、洪水と渇水が続いて発生するような災害リスクを大幅に減らすことができることを示唆している。
2) 2017年度(平成29年度)の温室効果ガス排出量(確報値)について
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190416/20190416.html
環境省と国立環境研究所は、今般、2017年度の我が国の温室効果ガス排出量(確報値(注1))をとりまとめました。2017年度の温室効果ガスの総排出量(注2)は12億9,200万トン(二酸化炭素(CO2)換算)で、前年度比1.2%減(2013年度比8.4%減、2005年度比6.5%減)でした。前年度からの減少要因としては、太陽光発電・風力発電等の再生可能エネルギーの導入拡大や原子力発電所の再稼働等によるエネルギーの国内供給量に占める非化石燃料の割合の増加等のため、エネルギー起源のCO2排出量が減少したこと等が挙げられます。
3) 新たな試験藻類の国内での分譲開始について(OECDテストガイドライン201藻類生長阻害試験推奨藻類)
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190419/20190419.html
わが国をはじめ諸外国の化学物質の生態リスク評価は、「安定的な供試生物の確保」などの観点からモデル生物を用いて行われており、通常は魚類、甲殻類のほかに水生植物が利用されています。水生植物の中では、安定かつ高い増殖率をもち、化学物質への高い感受性を有するという観点から、OECD(経済協力開発機構)やU.S. EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)のテストガイドラインならびに国内の化学物質審査規制法や農薬取締法で、推奨種として淡水性緑藻ムレミカヅキモ (Pseudokirchneriella subcapitata=Raphidocelis subcapitata)が広く用いられています。
一方、化学物質の種類によっては、ムレミカヅキモに比べて感受性が高い試験藻類の存在も明らかとなり、農薬登録基準の設定における試験藻類の取扱いについての見直しが行われ、ムレミカヅキモ以外の藻類と水草を加えた新たな評価方法が、令和2年4月1日から導入されることとなります。
新たに農薬登録基準の設定に用いることができる藻類は、OECDテストガイドライン201藻類生長阻害試験(以下、「OECD TG201」という。)に推奨種として掲載されている種になりますが、国内最大の藻類カルチャーコレクションである国立環境研究所微生物系統保存施設(NIESコレクション)では、これまでその一部の藻類株しか保有していませんでした。そこで、NIESコレクションでは、OECD TG201に掲載されている推奨種の国内での安定的供給を担うために、UTEX Culture Collection of Algae(アメリカ合衆国テキサス大学藻類カルチャーコレクション)が保有する株とNIESコレクションが保有する株のエクスチェンジ(交換)を行い、OECD TG201で掲載されているすべての推奨種の藻類株を供給することにしましたので、お知らせいたします。
4) 公開シンポジウム2019 『変わりゆく環境と私たちの健康』開催のお知らせ
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190419-2/20190419-2.html
国立環境研究所では毎年、6月の環境月間にあわせて、最新の研究成果を広く一般の方々にお伝えするために公開シンポジウムを開催しています。
本年は6月14日に福岡県北九州市(北九州市立男女共同参画センター ムーブ)で、6月21日には東京都港区(メルパルクホール)で「変わりゆく環境と私たちの健康」をテーマに開催いたします。なお、本シンポジウムは、北九州市では初めての開催となります。
環境問題にご関心のあるたくさんの方のご参加を心からお待ちしています。参加費は無料です。
5) 石炭火力から天然ガス火力発電への転換は、パリ協定目標の達成に寄与 石炭火力発電の段階的廃止の追い風に
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190422/20190422.html
石炭火力発電から天然ガス火力発電へのエネルギー転換による二酸化炭素排出削減は、世界的に気候安定化へ向けての長期的戦略の柱の一つと考えられています。国立研究開発法人国立環境研究所、ノルウェー科学技術大学(Norwegian University of Science and Technology)、英国レディング大学 (University of Reading)の研究チームは、天然ガス火力発電に伴うメタン漏出や他の様々な大気汚染物質の排出も考慮し、世界各国における石炭から天然ガスへのエネルギー転換がパリ協定で定められた気候安定化目標に寄与することを示しました。この結論は石炭火力発電の段階的廃止(フェーズアウト)を支持する新しい後ろ盾になります。
本研究は2019年4月23日午前0時にシュプリンガー・ネイチャー(Springer Nature)発行の学術専門誌「ネイチャー・クライメート・チェンジ」(Nature Climate Change)に掲載されます。
6) 一般公開シンポジウム「気候変動影響研究と対策の最前線」(同時通訳付)開催のご案内
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190423/20190423.html
東京大学 生産技術研究所 沖大幹研究室では、研究代表を務める「環境省 環境研究総合推進費 戦略研究プロジェクトS-14」の成果発表の場として、2019年5月8日(水)に京都市国際交流会館イベントホールにおいて、一般公開シンポジウム「気候変動影響研究と対策の最前線」を開催する運びとなりました。
「環境省 環境研究総合推進費 戦略研究プロジェクト」は、持続可能な社会構築に不可欠な科学的知見の集積および技術開発の促進を目的に、環境省が環境分野のほぼ全領域にわたり取り組む研究開発プロジェクトです。中でもS-14は、温室効果ガス濃度の上昇による気候変動を少しでも緩めるための「緩和策」と、もはや不可避な気候変動に適応するための「適応策」について、2015年度から複数の研究機関の連合体で取り組んできた研究です。
今回のシンポジウムは、IPCC第49回総会が2019年5月8日から12日まで京都で開催される機会をとらえ、今IPCCでどのような議論がなされているかを、ハンス・ポートナーIPCC第2作業部会(WGII)共同議長に紹介していただき、最終年度を迎える同プロジェクトのこれまでの知見がどのように貢献できるかを、市民の皆様を交えて議論します。
7) 「うみの見張り番-植物プランクトンを使った海洋開発現場の水質監視-」 国立環境研究所「環境儀」第72号の刊行について(お知らせ)
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190425/20190425.html
国立環境研究所は、研究成果等をわかりやすく伝える研究情報誌「環境儀」の最新号、「うみの見張り番-植物プランクトンを使った海洋開発現場の水質監視-」を刊行します。
海底に眠る豊かな鉱物資源が注目される中、海底鉱物資源開発が本格化する前に、環境影響評価手法の開発や影響緩和策について考えておくことが必要です。本号では、海洋環境の保全のために国立環境研究所が取り組んできた海洋開発現場の水質監視手法の開発や、深海における懸濁粒子の輸送動態のモデル開発等に関する研究を紹介します。
8) 子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)における妊娠期間中の母親の血液中元素(水銀、鉛、カドミウム、マンガン、セレン)濃度の測定結果について
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190425-2/20190425-2.html
環境省及び国立研究開発法人国立環境研究所では、全国15箇所のユニットセンター及びメディカルサポートセンターと協働して、子どもの発育や健康に影響を与える化学物質等の環境要因を明らかにし、次世代の子どもたちが健やかに育つことのできる環境の実現を図ることを目的として、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を実施しています。
今回、平成28(2016)年4月に確定した約2万人の妊娠期間中の母親の血液中元素(水銀、鉛、カドミウム、マンガン、セレン)の測定結果を取りまとめ、これらの元素の母親血中濃度に影響を及ぼす因子について解析しました。これらの元素は、精神神経発達などへの影響が報告されており、他の環境要因と子どもの健康との関連を解析する際にも重要な因子です。本研究成果は、日本人を代表する妊婦の測定値として初めての結果で、エコチル調査における化学物質等の環境因子の子どもの健康影響を解析する際の重要な基礎情報として利用されます。
本成果は、平成31(2019)年4月18日に環境保健の国際専門誌であるJournal of Exposure Science and Environmental Epidemiologyに掲載されました。
【刊行案内】
1) NIESレターふくしま4月号が発行されました
http://www.nies.go.jp/fukushima/pub-magazine.html
2) 地球環境研究センターニュース2019年5月号「酸性雨って、まだ降っているの?-全国環境研協議会酸性雨広域大気汚染調査研究部会平成30年度第2回会議とデータの活用-」発行
http://www.cger.nies.go.jp/cgernews/
3) 「うみの見張り番-植物プランクトンを使った海洋開発現場の水質監視-」 国立環境研究所「環境儀」第72号の刊行について(お知らせ)
http://www.nies.go.jp/whatsnew/20190425/20190425.html
4) 「特集 地域の持続可能性を高めるロードマップの開発」国立環境研究所ニュース38巻1号を掲載しました
http://www.nies.go.jp/kanko/news/index.html
【その他】
1) 環境標準物質「NIES CRM No.33 埋立覆土」を頒布開始しました
http://www.nies.go.jp/labo/crm/index.html
2) コイ目線のびわ湖映像アーカイブスを公開しました
http://www.nies.go.jp/biwakoi/index.html
3) 「放射能環境動態・影響評価ネットワーク共同研究拠点」が始動、研究テーマの公募受付を開始しました
http://www.nies.go.jp/fukushima/network-center-kobo.html
4) 第3回生態影響試験チャレンジテスト参加者募集のご案内
http://www.nies.go.jp/risk_health/referencelab/wet_challengetest_03.html
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