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国環研メールマガジン7月号

2020/07/08 (Wed) 09:00
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メールマガジン2020年7月号
発行:国立研究開発法人国立環境研究所 企画部広報室
メールマガジンに関するお問い合わせ: kouhou0@nies.go.jp
ホームページ: http://www.nies.go.jp/
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 日差しがじりじりと強く、夏の到来を感じさせる季節となりました。

 5月のメールマガジンでもご案内させていただいた「国環研動画チャンネル」にて、新しい動画が公開されています。
今回は、福島支部の五味主任研究員が、新型コロナと温暖化対策の関係、環境と経済活動の関係について、全3回に分けて説明していますので、ぜひご覧ください。
参考:国立環境研究所動画チャンネル https://www.youtube.com/user/nieschannel

 夏といえば、スイカが美味しい季節でもあります。 
小さい頃は種を飛ばして遊んだものですが、飛沫の飛散防止を考えると今年はあまり推奨される遊びではないような気もします。
また種を飲み込むとお腹から芽が生えるよ、とよく母におどかされたものです。
 
 そんな頃を思い出しながら、今年は室内でおとなしく食べようと思います。

 それでは、7月の国環研メールマガジンをどうぞ。

(S.H)
- - - - - - - - - - - - - - - - - - -CONTENTS- - - - - - - - - - - - - - - - - -

【報道発表】
1)日本の水草に気候変動の影響
 -120年・248湖沼のデータから見えてきた絶滅リスク-
 http://www.nies.go.jp/whatsnew/20200604/20200604.html

国立環境研究所気候変動適応センターのキム・ジユン特別研究員と西廣淳室長は、全国湖沼における過去およそ120年間の水草の分布記録を活用し、
それぞれの湖沼に分布している水草の種類構成の変化に影響する要因を解析しました。
その結果、変化をもたらした要因として、湖沼の地形学的特徴や周辺の土地利用だけでなく、気温や降水量といった気象条件の影響が大きいことが明らかになりました。
これは、気候変動の進行をくい止めることが、湖の生態系を守る上でも重要であることを示唆しています。
 本成果は、5月23日に環境科学分野の国際学術誌「Science of the Total Environment」に掲載されました。

2)中国からのブラックカーボン排出量は過去10年で4割もの大幅減少
 -IPCC気候モデルへの排出量入力値に見直しが必要-
 http://www.nies.go.jp/whatsnew/20200604-2/20200604-2.html

 国立研究開発法人海洋研究開発機構 地球環境部門地球表層システム研究センターと国立大学法人神戸大学、国立研究開発法人国立環境研究所等は共同で、
長崎県・福江島にて長期にわたり大気観測を実施し、中国から排出されるブラックカーボン(BC)量が過去10年で4割もの大幅減少を遂げたことを明らかにしました。
 BCは化石燃料等の不完全燃焼によって大気中へ排出される「すす」粒子のことで、太陽光の直接吸収や雪氷面の反射率低下を通じて地球温暖化に寄与するため、
CO2等とともに排出量の変動を把握し、気候影響を評価することが課題となっています。
 本研究では、中国から偏西風に乗って汚染大気が到達しやすい福江島において、大気中のBC濃度を2009年から2019年まで10年以上継続観測し、その推移から、排出量とその変化を推定しました。
その結果、中国からのBC排出量の不確かさを±27%にまで絞り込むとともに、最近10年で4割もの大幅減少を遂げたことを見出しました。
2021年の公表へ向けて現在とりまとめが進められているIPCC第6次評価報告書では、中国からのBC排出量は2014年まで増加したものとしてその気候影響が評価されますが、
それとは逆の傾向であることを初めて明確に示したものです。
 今回の成果はIPCC第7次評価サイクルでのシミュレーション改善に役立てられるとともに、
同サイクルにて新たに始まる「短寿命気候強制力因子(SLCFs)」排出インベントリづくり等にも活用されることが期待されます。
 本研究は、環境省環境研究総合推進費2-1803、北極域研究推進プロジェクト(ArCS)等の一環として実施されたものです。
本成果は、6月5日(日本時間)に欧州 地球科学連合の専門誌「Atmospheric Chemistry and Physics」に掲載されました。

論文タイトル:Rapid reduction of black carbon emissions from China: evidence from 2009–2019 observations on Fukue Island, Japan


【受賞情報】
1)無

【刊行案内】
1)地球環境研究センターニュース2020年6月号
 「全国環境研究協議会酸性雨広域大気汚染調査研究部会の活動と酸性雨問題の転換期」が刊行されました
 今月よりスマートフォンからの閲覧に対応しました。
 是非、ご覧ください。
 https://cger.nies.go.jp/cgernews/vol31/index.html#202006

2)高校生も楽しめる資源循環・廃棄物研究情報誌オンラインマガジン環環2020年5月号「電気電子機器プリント基板の再資源化のあり方~金属資源の回収と臭素化ダイオキシン類の適正処理の両立」が公開されました。
  https://www-cycle.nies.go.jp/magazine/top/202005.html

3)福島支部地域環境創生研究室で、「生態系を活用した適応策のための気候リスクアセスメントガイドブック」を発刊しました
 http://www.nies.go.jp/fukushima/act-pg2-04.html

4)CGERリポート「日本国温室効果ガスインベントリ報告書2020年」を掲載しました
 http://cger.nies.go.jp/publications/report/i150/

5)CGERリポート「National Greenhouse Gas Inventory Report of Japan,2020」を掲載しました
 http://cger.nies.go.jp/publications/report/i149/ja/

6)地球環境研究センターニュース7月号「旅客機で上空から都市を見る-CONTRAILが捉えた都市圏からのCO2排出-」を発行しました
 https://cger.nies.go.jp/cgernews/

7)NIESレターふくしま6月号を発行しました
 【座談会特別企画】福島支部創立5年目の節目を迎えて、創設期から携わってきた皆さんに福島におけるこれからの環境研究の展望を伺いました。
 https://www.nies.go.jp/fukushima/pub-magazine.html

【その他】
1)温室効果ガスインベントリオフィス(GIO)のホームページがリニューアルオープンしました
 https://www.nies.go.jp/gio/index.html


2)動画『【20分でわかる!温暖化のホント】地球温暖化のリアル圧縮版1』をYouTubeに掲載しました。生配信のダイジェスト版でぎゅっとコンパクトに観やすくなりました。
 https://www.youtube.com/watch?v=Zsw2TJ006mc&feature=youtu.be

3)動画『コロナと温暖化はどっちが大事?』を6/22(月)12:30~YouTubeで配信しています!福島支部の五味主任研究員が感染症対策と温暖化対策の関係をすっきりと分かりやすくお伝えします。
 https://www.youtube.com/user/nieschannel

4)動画『環境と経済はどっちが大事?』を6/29(月)12:30~YouTubeで配信しています!福島支部の五味主任研究員が「両立」をキーワードに、
 環境と経済の関係をすっきりと分かりやすくお伝えいたします。
 https://www.youtube.com/user/nieschannel

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