※以前名刺交換させて頂いた方に送信させて頂いております。
※YouTube動画「データサイエンス用語」第2弾のお知らせはメールの最後に。
こんにちは。
グラフィックファシリテーター(R)やまざきゆにこです。

リモートワークが始まって一年半。「出社しなくても何の問題も無い」「リモートで充分」「慣れちゃった」という話を聞いて、みなさんはどう感じますか?周りに聞くと「私もそう思う」「たまには出社したい」「うちの会社は毎日出社してるから在宅できる会社が羨ましい」と色んな反応が返ってきます。

わたしはというと「えーッ!そんな寂しいこと言わないで~っ!」と毎回、叫ばずにはいられません。だって、下の写真を見てください。これは先月、新規事業検討ワークショップで30ものアイデアをみんなで検討している様子です。一人一人のアイデアシート(A4)が模造紙には貼り切れないので、床にマスキングテープを貼ってマトリクスをつくって、そこにアイデアを分類して検討しています。
いいでしょ~(^^)。新しい何かを生み出すのに身体を動かしながら話し合う姿。みんなのアイデアとその熱量を検討するのにパソコン画面ではやっぱり狭い。同じ空間に居るだけで一度に得られる情報は膨大。でも一人じゃない、みんなで全身、五感で受け取っているから全然軽い

この日は3社が協働で取り組む案を絞り込み、一人一人、覚悟を迫られるタイミングでもあったのですが、決断に至るまで、気づき共感お互いの個性想いも共有できて、適当さや曖昧も受け入れてくれる「場の力」は、くてくてしかったです。


「リアル、いいでしょ~」そう言うと、今度は「集まりたいけど、このコロナ禍では無理」と言われます。分かります。「でもね、でもね、でもね」と食い下がるわたし。社歴の長いあなたは良いかもしれないけれど、入社してからずっとリモートワークという1年目、2年目の子たちは、この体験を知らないんです。(と言ったら「出社しててもそんな体験はしたことありません」と言った子が居ました)

グラフィックファシリテーションの現場では、この一年半、特に大きな組織のメンバーがリモートワークで疲弊しているモヤモヤネガネガを大量に描き続けています。

「1年以上オフィスに行ってない」「ちょっとした相談ができずに孤独を感じる」「出社してもチームメンバーは出社していないので話せるわけではない」「他の人が何をしているのか見えない」「全体が見えない」「やりがいを感じられない」「どうしてこの会社に入ったんだろう」etc.  

特にさいごの入社1年目、2年目の子や中途入社組から聞こえてきた声はほっとけません。(と言ったらまたこんな声も聞こえてきました。「毎日出社してても同じ悩みあります」)

あきらめるのか、流されるのか、踏ん張って抗うのか。

グラフィックファシリテーションの現場は、毎回「これについてはみんながリアルに会って話し合わないとぜったいダメだ」とリーダーが言い切る場です。コロナ禍でそれがより顕著になりました。

緊急事態宣言が出れば「ゆにさん、ごめん。会社からダメと言われちゃったから」という連絡も入るけど「開催時期はずらしてでも、リアルに集まって話し合いたい」というリーダーのいる場です。もちろんオンライン開催になったものもたくさんあるけれど、「やっぱり直接会って話したかった」と言われる話し合いです。

こうしたリーダーのみなさんに共通するのは、「在宅勤務でみんなの本心が見えない」「毎日が会議で埋まっていく。目の前のことに流されてしまう」「本質的な話し合いができないままでは決断もできない」といった危機感です。

それでなくても、「出社する意味」がつくれないと社員の方たちをオフィスに集められなくなってきました。出社が当然の会社でも、出社に対して不満を抱く人たちが増えていて、改めて「出社の意味」を問い直されています。会社は「出社したくない」という「個人」を尊重する時代になりつつあります。

実際「ワーケーションを認めてほしい」という声もよく絵にします。もちろん、その土地の「場の力」を借りて「個人」の働き方を変えることは大賛成です。でも、これからの変化にどれだけ柔軟に対応できるかが問われる「組織力」のためには、みんながリアルに集まるから生まれる「場の力」も再評価されるときだと思います。

リモートワークが進んで良いことも増えたけど「ラクな方に流されている」という危うさも感じます。そんな今だからこそ、踏ん張りどころなんじゃないかと思うんです。緊急事態宣言下でも「本当ならリアルに集まって話し合いたいよね」という熱量を持ち続けて、その想いをきちんと言葉にして言い続けられるリーダーが何人居るか。時代に逆行していると言われても、わたしも絵筆を持って抗いたいです。

あなたが「みんなとリアルに集まって話し合いたいこと」は?

ちなみにグラフィックファシリテーションの現場のリーダーの皆さんが、どうしてそこまでしてリアルに会って話し合いたいのか。以下いくつか実例をご紹介しておきます。

・オンラインでお互いが発言を遠慮し合う関係のまま、新しい事業を検討しても、本気で解決したい問題の探求はできない。ワクワクもしてこない。
・隣りのテーブルの笑い声や話が聴こえてくる場で一緒に話し合いを重ねて、30人のメンバー全員で最後はこれでいくと決めたい。
・組織の方向性を決めるのに、上から言われたことをやるのではなく、メンバー10人が腹を割って話し合って自分は何をしたいのか言ってほしい。
・業績は上げているけれど、現場が何に困っているのか経営からは見えない。何に疲弊しているのか本音を吐き出してもらいたい。
・オンラインでしか会っていない内定者たちに、入社までの半年の動機づけのためにも、同期となる仲間と直接会える機会をつくってあげたい。

などなど。書き出すと切りがないのですが、こうした「リアルに集まって話し合いたい」ほどのテーマを持っているリーダーの皆さんの共通点をまとめるとこんな感じです。

「全体(組織として、会社として、社会にとって)」と「未来」を見ている。
・一人では無理。多様な仲間を巻き込まないと「解けない・実現できない」未来を扱っている。
・そのためにメンバーやカスタマーの「モヤモヤしている現状(本質的な問題)」を明らかにしたい。
そして、何より
・頭で理解してもらいたいわけじゃない。みんなが腹落ちして納得した状態で、一緒に前に進みたい。


一つになあれ。ユニファイナアレ。

最初に写真でご紹介した「ビジネスアイデアを床で検討している様子」の「動画」が→ instagramから見られます。場所は新橋。瀟洒なオープンイノベーション拠点に生まれ変わった登録有形文化財「堀ビル」の雰囲気もぜひ味わってください。


あなたの知りあいのデータサイエンティストは
「機械学習」出身?それとも「統計学」出身?
左下の男子が「機械学習」者クン。右のメガネ男子が「統計学者」サン。出身が違う2人の間には何やらこれまでの歴史の中でそれぞれの言い分があるようです。でも対立しているように見えて実は・・・動画でぜひ彼らの行く先を見届けてあげてください。→ こちらから


【どんな8月でしたか。どんな9月にしますか】
わたしは夏休みを全力で遊び過ぎた反動から、一年でいちばん大好きな夏が終わってしまい、すっかりトーンダウンしています。と言ったら友達に「それがふつうの人のトーンだよ」と慰められました。みなさまの近況もぜひお知らせください♪

またメールします。

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1つに(Unify)なあれ。
株式会社ユニファイナアレ
グラフィックファシリテーター(R)やまざきゆにこ