会議室に「話し手」ばかりで「聞き手」が足りない!
2023/06/21 (Wed) 15:44
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こんにちは。
グラフィックファシリテーター(R)やまざきゆにこです。
まずお知らせ。
●絵で問題解決に貢献したい方へ
取材して頂きました『リクナビNEXTジャーナル』
https://next.rikunabi.com/journal/20230605_m01_s/
「グラフィックレコーディングと
グラフィックファシリテーションって何がどう違うの?」
という話から
「問題解決まで導くグラフィックファシリテーターの
スキルを、普段の会議でも使ってみませんか」
といったことを紹介しました。
実際読んだ方から「すぐやってみます」とコメントも頂き嬉しかったです。
ただ、プロジェクトやクライアントさんとの会議をファシリしている実践者さんには物足りないはず。
「実際どうやって短時間でクライアントの本音・本気を引き出してるの?」
「わたしのクライアントには無理でしょ」
「愚痴や不満から、他責だった人たちが自分事に変わるなんて、どうやるの?」
「絵心ないけど、右脳生かして未来を描きたいな~」などなど。
「直接ゆにこに聞きたい」という方だけに特別なお知らせ。
長くなるのでメールのさいごに書きますね(^^)/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
さて、本題。
●会議室に「話し手」ばかりで「聞き手」が足りない
これは↑2009年にわたしが技術評論社gijyo.jpさんで連載していた
『モヤモヤ議論にグラフィックファシリテーション!』
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0023
で書いたタイトルなのですが、
グラフィックファシリテーター(R)は描く前に「聴くが9割」の仕事。毎回、必死に人の話を聴いているわけですが、この仕事を始めた当初、むちゃくちゃ驚いたことがあります。
会議の途中で私から「皆さんのこんな発言が、こんな絵になりました」と解説する時間があるのですが、そのとき必ず、こんなことが起きていたのです。
「へ~、その言葉いいね!」とか
「そういう見方もあるよね」とか。
わたしは思わず
「いや、それ、さっき〇〇さんが言った言葉ですから!」
「これは、◇◇さんの発言を絵にしたんですよ!」
とツッコみ返しをしちゃってたのですが、こんなにも
みんな全然、他人の話を聞いてないの?!
と驚いてました。でも、同時に思いました。わたしは今、絵筆を持って一字一句残らず聞いて、紙に描かなければいけない、いわば「聴くを鍛える」養成ギブスをはめられているようなもの。
そのおかげで、初めて「なるほど、つまりそういうことだったのか」とか「あれ?今の話、大事なことが抜けてない?」ということが見えるようになったけれど、
20代の頃のわたしは?
絵筆を持っていなかった会社員時代のわたしは?
他人の話をここまで真剣に聞いてはいなかった!どころか、全く議論の「本質」が見えていなかった!どころか、普段、上司の言っている言葉の「真意」すら聴けていなかった!
ガーーーン、、、
●あの人がいると会議が違う
一方で、鋭いツッコミを入れて、結論まで進めていく、すごい人が居ます。その人はメモも取っていないのに「絵で欠けている大事なこと」をすかさず、みんながハッとするような質問で投げかけてきます。「この人も頭の中で絵巻物を描くように聞いている!」と驚きました。
「あの人がいると会議が違う」と言われる人、あなたの周りにもいませんか?上司だったり、社外のコンサルタントだったり、若手のあの人だったり。会議を本来のゴールへ進めていくのに欠かせない、そんな一目置かれる人は、他の人たちと一体何が違うのか。
あなた自身がすでにその存在なら、きっと共感してもらえると思うのですが、わたしが絵筆を持って初めて知ったのは、その人はだれよりも「ちゃんと聴いている」でした。
傾聴といった聞き方とは違います。コーチングのような個人を掘り起こす聞き方とも違う。「みんなで進みたい未来のゴールを見据えて」メンバーの発言から、欠けているピースや光るピースを汲み取りながら、前に進めていこうとしている人の「聴き方」です。
ちなみに若手で「あの人がいると会議が違う」と言われる人は必ずといっていいくらい、その後、速くマネージャーになったり、〇〇センター長に抜擢されたり、独立起業したりと、リーダーとして頭角を表していくんです!って、、、わたしの単なる実感知ですが(^^)いや、でも、過去立ちあった500の会議を通して、間違いない。
●優秀なリーダーは「聴き方」が違う
たとえば、普段の会議を思い浮かべてみてください。特に意見がなく黙って聞いている人と、役職に関係なくいつも違和感を口にしたり質問をしてくる人。この違いは何のか。これも一つは明らかに「聴き方」が違う。後者は「みんなで進みたい未来のゴールを見据えて」聴いているから、違和感や質問が生まれてくる。
グラフィックレコーダーとグラフィックファシリテーターとの違いにも似ていると思いました。記録として残そうとして聴くのか、「みんなで進みたい未来を見据えて」絡み合った複雑な問題を解こうとして聴くのか。
「議事録を書くことは勉強になる」と言う先輩方が、若手の議事録に不満があるときも、まさに聴き方の違いから来ているのではないかと思います。ただ記録を残すために作業をしているのか、プロジェクトの一員としてじぶんも「みんなで進みたい未来のゴールを見据えて」問題を解こうとして聴いて書いているのか。
ちなみに実際「グラフィックファシリテーターになりたい」という人には、まず、ひたすら聴いて聴いて聴いて(語尾まで聴いて!)発言を文字で書き取りしてもらいます。絵を描くのはその後です。
AIが完璧な議事録を取る時代がやってきても、もつれた話し合いを紐解くためには、そこには必ず人間の感情が描けてくるからこそ、自らの「耳を鍛える」手段として、これからの時代こそ議事録をとることは強くオススメしたいです。
●優秀なリーダーたちの「言葉の背景まで汲み取って」聴く力。
彼らの「聴き方」は、単なる「受け身の聴く」ではなく「質問していく聴く」とも言えます。
先日、ある会社で課長さんが部下について「何が分からないのか、自分から言ってこない」と嘆いてました。別の会社では、若手から「うちの社長、何言ってるか分かんないんですよ。ゆにさんに絵に描いてほしい」と言われました。
でも、そんなとき、優秀なリーダーは、部下のちょっとした発言やトーンから「何か分かっていないことがありそうだ」と察知して、何が分からないかを明らかにしていく質問をしていきます。
描き手の私にとっては、具体的な絵に描けなかった発言を、どんどん具体的に描かせてくれる有り難い存在。
社長のそばでは、社長の思考の癖や普段の発言に思いめぐらしながら、言葉の意図を汲み取って、周りに翻訳してくれます。
優秀なリーダーたちの「言葉の背景まで汲み取って」聴く力、そのために「質問する」姿を、わたしは絵筆を通して体感させてもらっています。
●会議の成果はファシリテーターの「聴き方」で変わる。
何が分からないか、分からない。見えていない世界に違いはあれど、若手にも、社長にも、そんな状況が起きているんです。絵巻物の世界は「みんなの見えていない」想いを扱うものなので、何が分からないか、分からないはデフォルトなのですが、会社の中では否定されがち。
でも、多様な知が必要な今こそ、身近な人の「言葉にならない想いモヤモヤ」をシャットダウンしないでほしい。未来を見据えて、簡単に解けない問題を扱っているときほど、だれもがうまく言葉を語れないんです。言葉にして語れたら、もう問題は解けている。
ビジネスの常識では、結論から言えとか、要点は3つ以内にまとめろなど、伝わらないのは「話し手」に原因があるとされがちです。でも、今後ますます、正解が一つではない問いに対して、多様な価値観の人と話し合う機会が増えていきます。そんな今こそ「聴き手」の出番です。
「聴き手」代表として、わたしも変わらず、みなさんのうまく言葉にならない想いを汲み取って「伝える側の不器用さに寛容な世界」を絵巻物でつくり続けていきたい。そして、何を言わんとしているのか。それを汲み取って「みんなで進みたい未来のゴールを見据えて」モヤモヤを紐解いていきます。
と、鼻息荒くなってますが(^^;、こんな想いに共感してくれる「聴き手」が、一人でも二人でも増えたらと思っています。あなたもそんな、プロジェクトに欠かせない「聴き手」になりませんか。なりたい!と思った方はメールのさいごに特別なお知らせ(^^)書きました。
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*技術評論社gijyo.jp連載『モヤモヤ議論にグラフィックファシリテーション!』より
「聴き手」への想いは14年前にこの記事を書いた時から何一つ変わりません。
よかったらこちらも読んでみてください。5回に分かれてますが記事一つ一つは短いです。
(1)会議室に「聞き手市場」が不足している
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0023
(2)意外と知られていない“聴く”の世界~聴けるとは~
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0024
(3)会議のキーマンは「聴けている」
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0025
(4)「あの人が会議で発言すると何かが違う」の正体
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0026
(5)「あの人がいると会議が違う」と言われるには
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0027
当時、私が「聴く」を専門にしている方たちを集めて開いた座談会の記録です
(通訳者、メディエーター、エスノグラファーとわたしの4人)。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【OCEANS連載】 リーダーたちのモヤモヤ相談室
創業者の会長が老害化している!この状況あなたならどうする?
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/42037
定年後再雇用で会社に残った先輩のリスキリング、どうすればよい?
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/41285
家族の問題、社員のプライベート…上司はどこまで相談にのるべき?
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/42713
自分は管理職に向いていない!経営と部下との板挟み…泣!
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/41487
1on1で部下の会社への不平不満を聞くのが正直シンドイ…
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/41634
部下への「丁寧な指導」と「過干渉」の違いとは?
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/42162
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(さいごに)ふたたび
●絵で「問題解決」に貢献したい方へ
●「聴き手」として「みんなで進みたい未来」に導きたい方へ
「ゆにこに直接聞きたい」6/25(日)13:00まで
冒頭のリクナビNEXTの取材を受けて、
プロジェクトでじぶんの画力を生かしたい方や、
絵心はないけれどファシリテーションをさらに磨きたい方が
一定数いることを知ったので(知らなすぎ?)思い付きですが、ここだけの特別なお知らせ。
「絵を使ってビジネスに貢献する」ことに興味はあるけど、
そうはいっても一歩が踏み出せないとか、
実際、目の前のクライアントさんにはどうしたらいいの?とか、
絵心なくてもできるの?とか(←絵心すぐ育ちます)
優秀なリーダーのように「絵巻物を描くように聴く」って何?
「本質をつく質問」って?何が見えてるの?
どうしたらグラフィックファシリテーターになれるの?などなど・・・
モヤモヤに回答する機会をつくろうと思いました(回答形式はまだ決めてないけど^^;)
リクナビ特別企画。このままメールで返信してください。モヤモヤしたままどうぞ♪
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お台場に引っ越して2年目の今年も
裸足でビーチと芝生を散歩する季節が
スタートしました~(^^)UKIUKI♪
みなさまの近況報告もお待ちしてます。
またメールします。
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https://www.graphic-facilitation.jp/sns/magazine/
1つに(Unify)なあれ。
株式会社ユニファイナアレ
グラフィックファシリテーター(R)やまざきゆにこ
◆公式 https://www.graphic-facilitation.jp/
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instagram https://www.instagram.com/yunico_graphicfacilitator
twitter http://twitter.com/yamazakiyunico
◆連載 技術評論社gihyo.jp「モヤモヤ議論にグラフィックファシリテーション」
http://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation
◆オンラインセミナー 日本能率協会主催「グラフィックファシリテーション入門」
https://jma-mkonline.com/course/course04/
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こんにちは。
グラフィックファシリテーター(R)やまざきゆにこです。
まずお知らせ。
●絵で問題解決に貢献したい方へ
取材して頂きました『リクナビNEXTジャーナル』
https://next.rikunabi.com/journal/20230605_m01_s/
「グラフィックレコーディングと
グラフィックファシリテーションって何がどう違うの?」
という話から
「問題解決まで導くグラフィックファシリテーターの
スキルを、普段の会議でも使ってみませんか」
といったことを紹介しました。
実際読んだ方から「すぐやってみます」とコメントも頂き嬉しかったです。
ただ、プロジェクトやクライアントさんとの会議をファシリしている実践者さんには物足りないはず。
「実際どうやって短時間でクライアントの本音・本気を引き出してるの?」
「わたしのクライアントには無理でしょ」
「愚痴や不満から、他責だった人たちが自分事に変わるなんて、どうやるの?」
「絵心ないけど、右脳生かして未来を描きたいな~」などなど。
「直接ゆにこに聞きたい」という方だけに特別なお知らせ。
長くなるのでメールのさいごに書きますね(^^)/
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さて、本題。
●会議室に「話し手」ばかりで「聞き手」が足りない
これは↑2009年にわたしが技術評論社gijyo.jpさんで連載していた
『モヤモヤ議論にグラフィックファシリテーション!』
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0023
で書いたタイトルなのですが、
グラフィックファシリテーター(R)は描く前に「聴くが9割」の仕事。毎回、必死に人の話を聴いているわけですが、この仕事を始めた当初、むちゃくちゃ驚いたことがあります。
会議の途中で私から「皆さんのこんな発言が、こんな絵になりました」と解説する時間があるのですが、そのとき必ず、こんなことが起きていたのです。
「へ~、その言葉いいね!」とか
「そういう見方もあるよね」とか。
わたしは思わず
「いや、それ、さっき〇〇さんが言った言葉ですから!」
「これは、◇◇さんの発言を絵にしたんですよ!」
とツッコみ返しをしちゃってたのですが、こんなにも
みんな全然、他人の話を聞いてないの?!
と驚いてました。でも、同時に思いました。わたしは今、絵筆を持って一字一句残らず聞いて、紙に描かなければいけない、いわば「聴くを鍛える」養成ギブスをはめられているようなもの。
そのおかげで、初めて「なるほど、つまりそういうことだったのか」とか「あれ?今の話、大事なことが抜けてない?」ということが見えるようになったけれど、
20代の頃のわたしは?
絵筆を持っていなかった会社員時代のわたしは?
他人の話をここまで真剣に聞いてはいなかった!どころか、全く議論の「本質」が見えていなかった!どころか、普段、上司の言っている言葉の「真意」すら聴けていなかった!
ガーーーン、、、
●あの人がいると会議が違う
一方で、鋭いツッコミを入れて、結論まで進めていく、すごい人が居ます。その人はメモも取っていないのに「絵で欠けている大事なこと」をすかさず、みんながハッとするような質問で投げかけてきます。「この人も頭の中で絵巻物を描くように聞いている!」と驚きました。
「あの人がいると会議が違う」と言われる人、あなたの周りにもいませんか?上司だったり、社外のコンサルタントだったり、若手のあの人だったり。会議を本来のゴールへ進めていくのに欠かせない、そんな一目置かれる人は、他の人たちと一体何が違うのか。
あなた自身がすでにその存在なら、きっと共感してもらえると思うのですが、わたしが絵筆を持って初めて知ったのは、その人はだれよりも「ちゃんと聴いている」でした。
傾聴といった聞き方とは違います。コーチングのような個人を掘り起こす聞き方とも違う。「みんなで進みたい未来のゴールを見据えて」メンバーの発言から、欠けているピースや光るピースを汲み取りながら、前に進めていこうとしている人の「聴き方」です。
ちなみに若手で「あの人がいると会議が違う」と言われる人は必ずといっていいくらい、その後、速くマネージャーになったり、〇〇センター長に抜擢されたり、独立起業したりと、リーダーとして頭角を表していくんです!って、、、わたしの単なる実感知ですが(^^)いや、でも、過去立ちあった500の会議を通して、間違いない。
●優秀なリーダーは「聴き方」が違う
たとえば、普段の会議を思い浮かべてみてください。特に意見がなく黙って聞いている人と、役職に関係なくいつも違和感を口にしたり質問をしてくる人。この違いは何のか。これも一つは明らかに「聴き方」が違う。後者は「みんなで進みたい未来のゴールを見据えて」聴いているから、違和感や質問が生まれてくる。
グラフィックレコーダーとグラフィックファシリテーターとの違いにも似ていると思いました。記録として残そうとして聴くのか、「みんなで進みたい未来を見据えて」絡み合った複雑な問題を解こうとして聴くのか。
「議事録を書くことは勉強になる」と言う先輩方が、若手の議事録に不満があるときも、まさに聴き方の違いから来ているのではないかと思います。ただ記録を残すために作業をしているのか、プロジェクトの一員としてじぶんも「みんなで進みたい未来のゴールを見据えて」問題を解こうとして聴いて書いているのか。
ちなみに実際「グラフィックファシリテーターになりたい」という人には、まず、ひたすら聴いて聴いて聴いて(語尾まで聴いて!)発言を文字で書き取りしてもらいます。絵を描くのはその後です。
AIが完璧な議事録を取る時代がやってきても、もつれた話し合いを紐解くためには、そこには必ず人間の感情が描けてくるからこそ、自らの「耳を鍛える」手段として、これからの時代こそ議事録をとることは強くオススメしたいです。
●優秀なリーダーたちの「言葉の背景まで汲み取って」聴く力。
彼らの「聴き方」は、単なる「受け身の聴く」ではなく「質問していく聴く」とも言えます。
先日、ある会社で課長さんが部下について「何が分からないのか、自分から言ってこない」と嘆いてました。別の会社では、若手から「うちの社長、何言ってるか分かんないんですよ。ゆにさんに絵に描いてほしい」と言われました。
でも、そんなとき、優秀なリーダーは、部下のちょっとした発言やトーンから「何か分かっていないことがありそうだ」と察知して、何が分からないかを明らかにしていく質問をしていきます。
描き手の私にとっては、具体的な絵に描けなかった発言を、どんどん具体的に描かせてくれる有り難い存在。
社長のそばでは、社長の思考の癖や普段の発言に思いめぐらしながら、言葉の意図を汲み取って、周りに翻訳してくれます。
優秀なリーダーたちの「言葉の背景まで汲み取って」聴く力、そのために「質問する」姿を、わたしは絵筆を通して体感させてもらっています。
●会議の成果はファシリテーターの「聴き方」で変わる。
何が分からないか、分からない。見えていない世界に違いはあれど、若手にも、社長にも、そんな状況が起きているんです。絵巻物の世界は「みんなの見えていない」想いを扱うものなので、何が分からないか、分からないはデフォルトなのですが、会社の中では否定されがち。
でも、多様な知が必要な今こそ、身近な人の「言葉にならない想いモヤモヤ」をシャットダウンしないでほしい。未来を見据えて、簡単に解けない問題を扱っているときほど、だれもがうまく言葉を語れないんです。言葉にして語れたら、もう問題は解けている。
ビジネスの常識では、結論から言えとか、要点は3つ以内にまとめろなど、伝わらないのは「話し手」に原因があるとされがちです。でも、今後ますます、正解が一つではない問いに対して、多様な価値観の人と話し合う機会が増えていきます。そんな今こそ「聴き手」の出番です。
「聴き手」代表として、わたしも変わらず、みなさんのうまく言葉にならない想いを汲み取って「伝える側の不器用さに寛容な世界」を絵巻物でつくり続けていきたい。そして、何を言わんとしているのか。それを汲み取って「みんなで進みたい未来のゴールを見据えて」モヤモヤを紐解いていきます。
と、鼻息荒くなってますが(^^;、こんな想いに共感してくれる「聴き手」が、一人でも二人でも増えたらと思っています。あなたもそんな、プロジェクトに欠かせない「聴き手」になりませんか。なりたい!と思った方はメールのさいごに特別なお知らせ(^^)書きました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
*技術評論社gijyo.jp連載『モヤモヤ議論にグラフィックファシリテーション!』より
「聴き手」への想いは14年前にこの記事を書いた時から何一つ変わりません。
よかったらこちらも読んでみてください。5回に分かれてますが記事一つ一つは短いです。
(1)会議室に「聞き手市場」が不足している
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0023
(2)意外と知られていない“聴く”の世界~聴けるとは~
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0024
(3)会議のキーマンは「聴けている」
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0025
(4)「あの人が会議で発言すると何かが違う」の正体
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0026
(5)「あの人がいると会議が違う」と言われるには
https://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/graphic-facilitation/0027
当時、私が「聴く」を専門にしている方たちを集めて開いた座談会の記録です
(通訳者、メディエーター、エスノグラファーとわたしの4人)。
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【OCEANS連載】 リーダーたちのモヤモヤ相談室
創業者の会長が老害化している!この状況あなたならどうする?
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/42037
定年後再雇用で会社に残った先輩のリスキリング、どうすればよい?
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/41285
家族の問題、社員のプライベート…上司はどこまで相談にのるべき?
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/42713
自分は管理職に向いていない!経営と部下との板挟み…泣!
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/41487
1on1で部下の会社への不平不満を聞くのが正直シンドイ…
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/41634
部下への「丁寧な指導」と「過干渉」の違いとは?
https://oceans.tokyo.jp/article/detail/42162
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(さいごに)ふたたび
●絵で「問題解決」に貢献したい方へ
●「聴き手」として「みんなで進みたい未来」に導きたい方へ
「ゆにこに直接聞きたい」6/25(日)13:00まで
冒頭のリクナビNEXTの取材を受けて、
プロジェクトでじぶんの画力を生かしたい方や、
絵心はないけれどファシリテーションをさらに磨きたい方が
一定数いることを知ったので(知らなすぎ?)思い付きですが、ここだけの特別なお知らせ。
「絵を使ってビジネスに貢献する」ことに興味はあるけど、
そうはいっても一歩が踏み出せないとか、
実際、目の前のクライアントさんにはどうしたらいいの?とか、
絵心なくてもできるの?とか(←絵心すぐ育ちます)
優秀なリーダーのように「絵巻物を描くように聴く」って何?
「本質をつく質問」って?何が見えてるの?
どうしたらグラフィックファシリテーターになれるの?などなど・・・
モヤモヤに回答する機会をつくろうと思いました(回答形式はまだ決めてないけど^^;)
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◆オンラインセミナー 日本能率協会主催「グラフィックファシリテーション入門」
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